DATA
- 所在地:山梨県北杜市
- 構造:木造平屋建て
- 設計施工:木村工務店
- 完成:2025年

北杜市、八ヶ岳南麓に今年完成したM邸は、ネイビーの外壁が印象的なアメリカンな雰囲気と北欧テイストの内装が融合した平屋。アメリカンテイストをしっかり感じさせながらも、高級感とモダンさが宿る洗練されたデザインが特徴的です。
目次
お二人が求めていた家づくり
「家を建てようと思ってから、住宅展示場や工務店などいろいろな場所に足を運んだ」と振り返るご夫婦。

当初、別の住宅メーカーと話を進めていたものの、「いけるんだけど、なにかもやもやしたままで。100%これでいいという気持ちになかなかなれず・・・」
「家自体は間取りも良かったんですけど、支払いのことや自分たちの今後のことなどを考えると、本当にこれでいいのかという気持ちがありました。そのときはまだ子どもは1人でしたが、このお家にするなら2人目は無理じゃない?みたいな会話もしたよね」
「普通に旅行したいみたいな笑。そういうところにカツカツしたくない気持ちもあったし、ゆとりを持って暮らしていきたいと思って、結局そこにお願いすることを辞めたんです」
自分たちの生活スタイルに寄り添った家づくり、経済面でも無理のない家づくりをしたいと気持ちを新たに、それからまた時間をかけて工務店探しを続けました。
そうして木村工務店を知り、正式に依頼し、お家が完成しました。

外観はアメリカンテイスト、室内は北欧テイストもMIX
ご主人はアメリカンな雰囲気が好みで、建てる家もガレージが似合いそうな家を望んでいました。
「ただ、そこは結構ブレてて。アメリカンもいいなって思っていたし、北欧テイストもいいなと思っていて」と振り返るご主人。
木村工務店の社長も同じくアメリカン好きだったこともあり、感覚が合って、イメージのすり合わせがとてもスムーズだったそうです。
(奥様)「あるとき木村社長に、デザインの視覚例として、デニムの青にステッチ・靴紐の白、アクセントに赤の組み合わせもいい、と教えてもらいました。そんな風に考えるんだー、面白いーって思いました」
そんなアメリカンテイストの配色は、外観に活かされることに。

ネイビーの外壁に白い窓縁と雨どい、赤みのあるドアと屋根。色で空間が引き締まり、アメリカンテイストに上質さとモダンさが加わって洗練された印象に。
当初はもっと明るい水色も検討しましたが、「写真で見たら軽すぎる感じになった」ため、今の落ち着いた色合いにしたそうです。

家の中は白やパステルを基調とした北欧テイストを取り入れて、ぐっと落ち着いた風合いに仕上げました。

当初、内装はすべて白の予定でしたが、 「やっぱりアクセントカラー入れたい」と工務店に相談。

(奥様)「私が壁の色を部分的に変えたいと相談したら、『ドアの色と合わせますか?』とか、『ここはこうするとかわいいですよ』ってこっちが思いもしない案をいくつかくれました」
『そうです、そうです』っていうことが続くと、やっぱりここがいいなって
(ご主人)「こんな感じにって言うと、木村さんがポンポンと案を出してくれました。自分たちのイメージをすごく汲んでくれて、意思疎通ができてる感じがしたんです」
「提案してくれることに『そうです、そうです』って言うことが続いて、ここまでしっくりくると、やっぱりここがいいなってなって」と奥様。打ち合わせ時の雰囲気が、木村工務店に家づくりを依頼する決め手になったといいます。
間取りも二階建てバージョンと平屋バージョンの両方を徹底的に検討。打ち合わせは多かったものの、変更点があっても追加の設計費はかからず、安心して相談できたそうです。

当初の想いに立ち戻り、将来を見据え、二階建てから平屋へ変更
家を建てようと決めた当初は「平屋もいいよね」と話していました。予算の関係で二階建てを検討するようになっていましたが、木村工務店と打ち合わせを重ねる中で、平屋という選択肢が現実的になっていきます。
「最初、ガレージ付きの二階建てを考えていたんです。でも、ガレージをつけるなら基礎工事がほぼ変わらないから、それだったら平屋で作れますよって言われて」
そして、当初の希望だった平屋を選びました。
平屋を選んだのには他の理由もありました。それは、将来のこと。

(ご主人)「老後のことというよりは、子どもが成長したあとのことを考えました。二階建てだと、子どもが大きくなって家を出たら、二階は空っぽで掃除だけ残るよねって。平屋なら空間を無駄なく使えるし、上り下りもしなくていい」

子ども部屋の壁は構造材が入らない位置に設計してもらい、将来取り外して一つの大きな部屋にできるようにしました。「最初から仕切りをつけておけば、“後で仕切るつもり”が実現されないことがないので」というのは、奥様ご自身の経験からの判断だったそうです。
寒冷地の暮らしで欠かせない断熱性
(ご主人)「たまに来るだけでも、気温が全然違う」
奥様は北杜市ご出身。ご主人は北杜市より南の方のご出身。北杜市の冬の厳しさを訪れるたびに実感していたご主人にとって、断熱性能は重視したいポイントの一つでした。

ただ、ここ北杜市、寒冷地での施工実績が豊富な木村工務店だから、安心して仕様を任せられたそう。「断熱性能についてとくに細かい希望は伝えていなくて、お任せでした」と、工務店への信頼感をにじませるご主人。実際に住んでみて、その性能の高さを実感しているそうです。
(ご主人)「夏はむっとすることがなく、すごく過ごしやすいです。エアコンは真夏につけたけど、外から帰ってきて『暑い!』ってなることはなかったです。冬は今年初めて経験しますが、あまり心配はしてません」
平屋ならではの暮らしやすさ
完成した家は、段差のないフラットな空間。
(奥様)「家の中に段差がないから掃除が楽。ルンバを入れたらもっと楽そうですが、今でもさっと掃除できるからあまり大変さを感じてないです」

洗面化粧台を脱衣所から独立して廊下に配置したことで、家族が浴室を使っていても、他の人が洗面できるようになりました。

また、玄関と奥の部屋の間を2経路でつないだことで、どこにいても短い導線を選択でき、忙しい時間帯の家事も効率的にできます。
こうした間取りも、打ち合わせの中で一つひとつ決まっていったそうです。
「本当に行ったり来たりで、いろいろやってもらって。二階の間取りも一度まるまる変えましたし、階段の位置も変えたり、そのあと平屋になり。でも、提案してくださった一つひとつにすごく納得できました」

リビングダイニングから富士山が見えました。

自分の位置を少し変えると、今度は南アルプスが一望できました。山の景色がすごいリビングでした。
二階建てから平屋へ、間取りも大幅に変わりましたが、追加費用を気にすることなく、理想の形を追求して生まれた今の暮らし。
これから家づくりをする人にとっては、「迷っていいし、時間をかけてもいい」となんだか勇気をくれるストーリーですね。
文・写真 小田和賢一
