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【上棟の裏側】家の精度を決める重要作業「屋起こし」とは?

はじめに
上棟式は、家づくりの中でも最も華やかで重要な節目の一つです。
その裏側では、家の精度と安全性を左右する「屋起こし」という作業が行われています。
今回は、この屋起こし作業の重要性をお伝えします。家づくりが木を組み上げだけの単純作業ではなく
一つ一つ精度の高い、測量が必要となってきます。
屋起こし(やおこし)とは?

屋起こしとは、上棟時に組み上げた木造フレームの「傾き」や「ゆがみ」を、ミリ単位で調整する作業のことです。建物の骨組みは、どんなに慎重に組み立てても、わずかな誤差が生じるもの。この誤差を放置すると、後々の工程に影響し、最悪の場合、建物の耐久性や居住性に問題が生じることもあります。
そのため職人たちは一本一本の柱、一つ一つの接合部を丁寧にチェックし、調整していくのです。
職人の目と計測器具のダブルチェック

屋起こしの精度を支えるのは、「職人の目と経験」そして「精密な計測器具」の組み合わせです。
使用する主な道具

写真に写っているのは、「下げ振り(さげふり)」と「水平器(レベル)」です。この小さな道具たちが、家の精度を守る重要な役割を果たしています。
下げ振り
- 垂直を確認するための道具
- 重りを吊るすことで、真っ直ぐな垂直線を作り出す
- ミリ単位のズレも見逃しません
水平器
- 水平・垂直の傾きを確認する道具
- 気泡の位置で傾きを判断
- 複数箇所で測定し、建物全体のバランスを確認
一つ一つ、丁寧に調整していく

計測した結果、わずかでも傾きが確認されれば、すぐに調整作業に入ります。柱の位置を微調整したり、接合部の締め具合を調整したり。この作業には、熟練の技術と経験が求められます。
一見地味な作業ですが、この積み重ねが、長く安心して暮らせる家の基礎を作るのです。
チームワークで精度を追求

屋起こしは、一人では完結できない作業です。一人が計測し、もう一人が調整する。あるいは、異なる角度から同時に確認し合う。このチームワークが、精度の高い仕上がりを実現します。
私たち木村工務店の職人たちは、長年の現場経験で培った信頼関係と、阿吽の呼吸で作業を進めていきます。言葉少なに、しかし確実に。それが職人の流儀です。
見えないところにこそ、こだわりを
完成した家の中で、「柱が傾いている」「床が斜めになっている」といったことが起きないように。そして何より、地震などの災害時にも家族を守れる強い構造を実現するために。
見えないところにこそ、工務店の本当の価値があります。
屋起こしという作業は、完成した家からは見えません。しかし、この一つ一つの丁寧な作業の積み重ねが、何十年も安心して暮らせる家を作り上げます。

