太い木を見せる建築『現し(あらわし)』を工務店に依頼する

太い木を見せる建築『現し(あらわし)』を工務店に依頼する

太い柱や梁をそのまま見せるあの施工。おしゃれな店舗や建築雑誌でよく見かけますが、あれの名は?

柱や梁を見せるオシャレな施工。これは何と呼ぶ?

太い木を見せる建築は『現し(あらわし)』と呼ぶ

これは「現し(あらわし)」「躯体(くたい)現し」と呼びます。柱や梁などの構造材をあえて露出させて、間取りや壁のテイストと調和させながら仕上げる技法です。

現しは木のぬくもりを感じられ、大胆にして繊細な仕上がりになるのが特徴。オシャレな店舗や設計にこだわった個人住宅で採用されています。

こんな空間が我が家でも実現できたら・・・そう思う方も多いのでは?

現しが得意な工務店に依頼すれば実現できますよ!

『現し』は本来、日本の伝統的工法。でも・・・

現しは大黒柱や差し鴨居など日本の伝統的な木造工法のひとつで、見せ方としてはとくに真新しいものではありません。むしろ、部材の形や質感をそのまま活かす傾向の強かった日本建築では昔からスタンダートなやり方でした。

しかし、今ではクロスや合板で「覆う」施工が一般的になり、現代住宅で現しは積極的に取り入れようとしなければ目にしない特殊な施工になってしまったのです。

特殊な施工になったのは、現代の住宅や木造軸組工法で「現し」を取り入れるのは難しくノウハウが必要とされることもあります。

『現し』のメリット。人気の理由は?

今は一般住宅でも取り入れることが多くなった『現し』ですが、以下のメリットが挙げられます。

  • 天井板材を張らないので天井が高くなり、開放的・立体的な空間になる
  • 大胆でいて繊細なデザインが実現されやすい、空間アクセントになる
  • 自然素材の造形や質感を身近に楽しめる。木目や色合いがお部屋に温かみやぬくもりを与える。→暮らし・住み心地の満足度が上がる
  • 天井の仕上げ材の分、材料代が安くなる
  • 洋風・和風テイストにもうまく溶け込む

現しの注意点、デメリットは?

現しには注意点やデメリットがあります。設計段階で、それらを把握し、事前の対策を考えることが大切です。

  • 天井材がないため、断熱性や遮音性(防音性)が低下する場合がある(→天井に断熱材を施したり、壁内に防音材を施工することで防げる)
  • 空間が広くなるため、空調効率が低下したり、天井付近と床付近の温度差が広がる場合がある(→薪ストーブを置いたり、広い部屋用のエアコン、天井ファン(天井に取り付けるプロペラ状の装置)をつけることで軽減できる)
  • 天井が高くなり、部材がむき出しになるため、天井付近の掃除がしにくくなる。梁、柱の定期的な掃除も必要になる(→天井掃除専用の掃除道具で、負担軽減できる)。

『現し』の実例〜どう依頼すればいいの?

木の魅力をいかんなく発揮する現し。店舗などの実績のある工務店は現しの施工が得意なことが多いです。当社、木村工務店株式会社もその一つ。

ここでは現しを積極的に取り入れてきた木村工務店株式会社を例に、依頼方法や施工事例をご紹介します。

現しの依頼方法〜どこの工務店でも依頼できるの?

現しの依頼方法はとくに難しくありません。家を建てる打ち合わせの相談段階で、「リビングで梁を出したい」「客間に現しを取り入れたい」などと伝えるだけです。

在来工法・木造軸組工法で「現し」を行うのは一般に難しく、ノウハウが必要とされるので、現しの設計・施工の実績がある工務店に依頼するのがおすすめです。

費用はどれくらい増える?

実は梁や柱を見せたままにする現しはコストパフォーマンスが良くなり、費用がそこまで増えない場合もあります。

ケースバイケースですが、八ヶ岳南麓で家を建てている当社(木村工務店株式会社)の場合、シンプルな天井だとコストは変わらないこともあり、複雑になると少し割高になります。

『現し』の実例〜木村工務店株式会社の施工を例に

例1) こちらの施主様はリビングに現しを取り入れた事例です。施主様は「ネコと暮らせる広く開放的な空間」を希望され、「吹き抜けを通して2Fとつなぐ間取り」にこだわった設計となりました。

こちらの写真はダイニングキッチンに現しを取り入れた事例です。

広々とした空間で、木の温かみを感じながら、料理や食事を楽しめます。施主様は工業製品をなるべく使わないナチュラルな暮らしを希望され、弊社からは、それなら天然素材を空間の中に多く取り入れる形はどうかと提案し、施主様の希望が詰まった設計が実現しました。

木の現しは、リビングダイニングや吹き抜け空間のデザインとして相性がいいんです。

※設計:株式会社山翠舎

例2)こちらの写真は店舗フロアです。

施主様はKaikoma kitchen (カイコマキッチン)様(所在地: 〒408-0317 山梨県北杜市白州町下教来石7−1)。イタリアンの店舗を経営され、店舗では古材の出す味を大切にされていました。

以上、建築技法「現し」についてでした。

現しはその空間デザインのアクセントして活用でき、どっしりと落ち着いた雰囲気も与えてくれます。

山梨県内で現しを活かした一般住宅、店舗建築をお考えなら、ぜひ一度、木村工務店株式会社にご相談ください。